手術後、「最初はよく見えていたのにまた元に戻った」って聞いたけど?


◆白内障手術の際、眼内レンズを水晶体嚢という透明なふくろの中に入れるとお話ししました。手術後、水晶体嚢が白くにごってくることがあります。
すると、かすみ、まぶしさ、視力低下をまた感じるようになります。これを後発白内障と言います。この時すでに白内障は取ってありますから、前と同じ手術をする必要はありません。レーザー光線でにごった水晶体嚢に小さな穴を開けると、また明るくなって見えやすくなります。これも手術ですが、切ってする手術ではないので通院でできますし、日常生活も普段通りできます。

◆糖尿病性網膜症や老人性黄斑部変性症をはじめとする眼底の病気の他、緑内障や視神経、角膜の病気など視力に影響する病気が起こってきても視力が低下することがあります。

◆術後半年から1〜2年たってからでも、目の中に炎症が起こることがあります(術後眼内炎)。薬で炎症をおさえる治療が必要となります。

◆もともと角膜の機能が非常に悪い場合、角膜がにごってくることがあります(水疱性角膜症)。白内障手術の際、術前に角膜の機能を検査し、手術適応が検討され、手術中も角膜を保護する対策が進んできています。

◆眼鏡が合わなくなっていることもあります。

いずれにしても、かすむ、見えにくい等の症状が出てきたら、まず診察を受けて頂くことが大切です。
また、眼内レンズは半永久的に眼内に入れられるものですが、眼内レンズや目の状態を定期的に診てもらうことも忘れないようになさって下さい。


                          

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