涙と角膜のはたらき
コンタクトレンズは涙をかいして角膜の上に乗っています。
涙はコンタクトレンズのすべりを良くし、クッションの役割をしています。
そして、まばたきをするたびコンタクトレンズと角膜の間の涙は交換され、新鮮な酸素と栄養を供給しています。
また、角膜は血管のない透明な膜で光をよく通すようになっています。
角膜には異物にすぐ反応できるよう、たくさんの神経があるという特徴も持っています。
コンタクトレンズの問題点
◇角膜の知覚低下
◇角膜内皮細胞(角膜を透明に保つのに必要な細胞)の減少
◇角膜上皮障害(眼の表面のきず)
◇感染による角膜潰瘍や眼内炎症
◇レンズに付着したタンパクによるアレルギー性結膜炎
◇角膜新生血管の出現(角膜の酸素欠乏による)
◇眼瞼下垂(まぶたが下がる)
使い捨てコンタクトレンズのお手入れ
◇使い捨てレンズの使用期限は必ず守って下さい。
◇レンズの洗浄には、必ず消毒液や洗浄液を使って下さい。
水道水は絶対に使用しないで下さい。水道水には、角膜炎をおこして失明することもあるアカントアメーバという微生物がいます。
ソフトコンタクトレンズには細菌やタンパクが付着しやすいので、レンズをはずしたら次の手順で手入れして下さい。
手を石鹸でよく洗う⇒すすぎ(20秒)⇒こすり洗い(表裏各々20回)⇒すすぎ⇒ケースに入れて消毒。
レンズを装用する前にも必ず専用のすすぎ液ですすいで下さい。
◇24時間以上レンズを使わないときは、消毒し直して下さい。
◇レンズだけではなく、保存容器も洗浄後よく乾燥し、毎日清潔にして1ヶ月ごと交換しましょう。
◇洗浄、すすぎ、消毒、保存を1剤でできるMPSは1カ月で新しいものに交換して下さい。
◇洗浄、消毒液のボトルの先端をレンズやケース、手に直接触れないように注意して下さい。
◇アイライン、マスカラ、クレンジングや手指に付いたハンドクリーム等はコンタクトレンズに油汚れが付く原因になります。
着脱前にはよく手を洗い、油付着防止のためお化粧をする前にコンタクトレンズを装着し目のまわりのお化粧を控えて下さい。
コンタクトレンズをはずしてからお化粧を落として下さい。
特にシリコンハイドロゲルレンズは油が付くと汚れが取れなかったり、変形の原因となります。
◇レンズを取り扱う前には石鹸で手を充分洗って下さい。
注意事項
◇コロコロする、痛い、涙や目やにが出る、かすむ、眼が赤いなど異常がある場合、すぐにレンズをはずして診察を受けて下さい。
◇帰宅後は早めにレンズをはずし眼を休めましょう。角膜にも直接酸素に触れる時間が必要です。
装用時間は長くても10〜12時間以内にして下さい。
◇調子の悪い時は無理してレンズを入れないようにしましょう。特にソフトレンズは眼に傷があっても入れるとかえって楽なので
状態がかなり悪くなることがありますので充分気をつけて下さい。
◇夜は必ずレンズをはずしてお休み下さい。
◇毎日の手入れをきちんとしましょう。
◇定期検診を受けて、眼やレンズの状態をチェックしておきましょう。
◇帰宅後やトラブルのある時、また装用時間をできるだけ少なくするためには、メガネは必ず必要です。
メガネのレンズにきずが入っていたり、コーティングがはがれたり、度が合っていなかったりしていませんか?メガネもきちんと合わせておいて下さいね。
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